三河一色産うなぎについて

うなぎ養殖で重要なのは、餌と水。
一色産のうなぎは全国で唯一、矢作川水系の清流水を利用してウナギを育てています。

一色産うなぎについて

愛知県西尾市（旧一色町）は、三河湾に面した温暖な気候に恵まれ、古く明治37年頃から鰻の養殖が始められました。昭和36年の養鰻専用水道の整備、昭和40年代後半からのビニールハウスによる加温養殖技術の導入により、今日のような大規模な産地化が進みました。

愛知県全体の鰻生産量は、昭和58年から平成9年までの間は連続で、また平成11、12、21年にも日本一に。西尾市（旧一色町）は県内の7割以上を占めており、平成21年の国内生産量の約3割を占めています。市町村単位では、第2位の鹿児島県志布志町や第3位の鹿児島県大崎町を大きく引き離して、西尾市（旧一色町）が昭和58年から現在まで全国第1位の生産量を誇っています。

養鰻専用水道

愛知県西尾市（旧一色町）では、昭和36年から全国的にも珍しい河川水を利用した「養鰻専用水道」を整備しています。矢作古川の清浄な河川水を養鰻用水として利用することで、鰻が本来生息している天然河川により近い環境で育てることができるようになり、養殖技術の均一化と鰻の品質向上に多大な効果をもたらすこととなりました。

また、養鰻水道を通じて、すべての養鰻業者が繋がることで団結心が育まれ、一致団結して対処するという気風も生まれ、養鰻水道が精神的な柱になるという効果も出ています。

食の安全・安心

一色うなぎ漁業協同組合では、平成元年度には既に「うなぎ品質検査室」を整備し、出荷する鰻の残留医薬品の検査を義務化して食の安全・安心を確保しています。また、出荷する鰻の硬さや食味試験も実施して、品質の向上を目指すなど地道な努力を行って、ブランドの維持、向上に努めています。

一色産うなぎのブランド化

養鰻業界での知名度は高いものの、一般の消費者の方々には十分に知られているとは言えなかった「一色産うなぎ」。そこで、一色産うなぎの認知度向上を目的に、積極的にブランド化の対策を進めていきます。

まず、平成18年10月に特許庁に対し「一色産うなぎ」で地域団体商標を出願。同年12月にはその商標の適正使用と普及を進めるため、西尾市内（旧一色町、旧吉良町、旧西尾市）の加工流通業者と養鰻業者を会員とする「一色産うなぎブランド普及協議会」を設立しました。協議会ではブランド認証シールの添付基準の制定、パンフレット・のぼりの作成などPR活動を推進しました。平成19年11月には地域団体商標として「一色産うなぎ」の名称と当協議会の「一色産うなぎ認証マーク」が特許庁に商標登録され、ブランド化の大きな前進となりました。